第34章 コンテスト

西川安菜は一瞬言葉を切り、視線を有岡里穂に貼りつけた。わずかな表情の揺れすら見逃すまいと。

有岡里穂は手首を持ち上げ、時間を確かめる。瞳の奥の冷たさが、刃のように安菜へ突き刺さった。

「言い終わった? さっきから、もう10分も無駄にしてる」

西川安菜の目に驚愕が走る。こっちはもう下手に出たはずなのに。

それでも、そんな言い方をするのか。

わざと自分を辱めている?

西川安菜はゆっくりと有岡里穂のそばへ寄り、真っすぐ見据えた。

「里穂さん、まだ学校のことで怒ってるんですか? あのときは私、緊張しすぎて……言葉が出なかっただけなんです。ごめんなさい。でも、里穂さん……私は本当に、里穂...

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